CPQとは
CPQとは、Configure(仕様選定)、Price(価格算出)、Quote(見積作成)の略で、構成が複雑な製品を見積もるためのシステムです。CPQの核となっているのは、複雑な組み合わせルールを制御するためのコンフィグレーションエンジン(Configuration engine)です。
例えば、インターネット上の、カスタマイズのパソコンの見積もりにCPQのコンフィグレーションエンジンが使われます。解析ソフトのために高スペックのマシンが欲しいといった場合、量産型のパソコンではなく、3D データだから CPU はクロックの速いもの、メモリの大きいもの…といった具合で、組み合わせ可能な範囲から、合計金額を見ながら見積もるのではないでしょうか。このような見積もりを人間の頭だけで行うと、製造できない仕様を選定したり、合計金額を間違える恐れがあります。製品仕様やオプションが豊富であるほど、組み合わせ爆発を起こし、見積もりミスの可能性も高まります。
そこで、CPQのコンフィグレーションエンジンが、組み合わせの可否を制御することで、製品がどんなにバリエーション豊富で複雑でも、間違いなく見積もれるようにしているのです。このような仕組みを持つことで、案件の度にいちから設計することなく、仕様の組み合わせで顧客の要求を満たす、すなわちマスカスタマイゼーションを実現できます。競合への差別化と、営業・設計・製造リードタイムの短縮両方を実現することができます。
CPQシステムは、コンフィグレーションエンジンによる仕様の組み合わせの制御に加え、仕様と同様に価格を正しく算出し(Price)、あわせて営業担当が必要とする見積書や注文書を作成する(Quote)機能を備えています。複雑な製造業の見積もりには、CPQが有効です。